未来ビジョンロードマップ発表・意見交換会開催報告
竹芝MGM協議会は、2022年に策定された「竹芝Marine-Gateway Minatoビジョン」をもとに官民連携で活動してまいりました。「ワクワクを超えるまち、世界的な水辺」を目指し、地域の魅力向上に向けた取り組みを展開しています。これまでの活動を振り返る「未来ビジョンロードマップ発表・意見交換会」を2024/9/10(火)に開催しました。その模様をお伝えします。
○イントロダクション
各ワーキンググループ(WG)でとりまとめた未来ビジョンロードマップの発表と、意見交換会を実施した目的は以下の2点です。
- 各WGの活動状況の共有
各WGが取り組んでいるプロジェクトや活動を共有し、他のグループとの相互理解を深めることで、連携の強化を図ります。 - WGの垣根を越えた新たなアイデア創出と連携の促進
参加者が自組織のリソースを活かしながら新しいアイデアを出し合い、次のアクションにつなげるヒントにつなげます。
参加者同士がWGの枠を越え意見交換を行い、新たな事業創出や竹芝エリアの魅力向上に向けた具体的なアクションにつながることを期待しています。
○WGの発表
各WGの「活動実績」「2024年の重点目標」「2027年の目指す姿」を発表しました。
【公共空間活用検討WG】
活動実績
・「都心で水辺を感じるまちづくり」の取組として、竹芝みなと通りに水辺を想起させるフラッグ掲出や竹芝地区船着場から東京湾を巡るツアーを実施
・ほこみち制度を活用したオープンカフェやマルシェ、芝商業高校との連携で情報発信ブースを竹芝みなと通りで展開
・旧芝離宮恩賜庭園でのイベントを定期的に実施
2024年の重点目標
・他WGとの連携強化や、エリア内イベントと連携した歩道の活用を検討
2027年の目指す姿
・公共空間がいつでも活用される体制が整い、定期的に情報発信(アート、音楽など)がされている
【島しょ振興検討WG】
活動実績
・東京シマジマDialogue、島のハンドメイドマルシェ、竹芝と島の学生の交流イベントなどを実施
・東京諸島のマルシェや離島区商店を物産展として実施
2024年の重点目標
・島との連携施策を検討し、イベントの実施や認知度調査を実施する
2027年の目指す姿
・島しょ関連のイベントが、竹芝の定番イベントになっている状態を目指す
【文化芸術振興検討WG】
活動実績
・ストリートピアノ、音楽ライブ、アート展示などを通じ文化芸術を体験する機会を提供
・浜松町駅から竹芝駅までの歩行者デッキでの写真展やワークショップを開催
2024年の重点目標
・東京都立芝商業高等学校と連携した地域活性のための音楽イベントを検討し、アートや音楽を身近に感じることができる場づくりをする
2027年の目指す姿
・定期的にアートや音楽が発信される公共空間を創出し、竹芝にアーティストが集まる場所になる
【スマートシティ推進検討WG】
活動実績
・バーチャル竹芝や災害情報管理システムを開発、デジタル技術とまちのデータを活用しまちづくりを推進
・最新技術を活用したイベントや、エネルギーに対する取組を実施
2024年の重点目標
・竹芝で得られたデータを活用し、デジタルサービスを体験できるイベントなどでデジタルのまちを発信する
2027年の目指す姿
・取得したデータを可視化し日常的に活用し、さらに多様な主体が取得データを活用している
【竹芝地区PR検討WG】
活動実績
・デジタルスタンプラリーや観光ボランティアとの連携で、竹芝の認知度向上を目指す活動を展開
・動画やパンフレットを制作し、竹芝の魅力を広くPR
2024年の重点目標
・竹芝のイベントの周知徹底と、認知度向上に向け情報発信を強化する
・竹芝愛を醸成するためのイベントを計画する
2027年の目指す姿
・竹芝のイベントがエリア内で周知されPR活動がイベントの集客につながっている状態を目指す
○ワークショップ
ワークショップのファシリテーターには、前回の竹芝みなとフェスタでも携わっていただいた「つなげる30人」を運営する加生氏を招きました。
前半は、ワールドカフェと称しやりたいことの共有をしてつながりを深め、後半は、マグネットテーブルとブレーンストーミングを通じて、新たな連携を創造しワクワクするようなアイデアが次々と生まれました。
【ワールドカフェ】
WGのメンバーがランダムにグループを作り、以下の2つの問いに関するワールドカフェという対話をおこないました。
・他のWG活動を聞いた感想や、現状のWGに感じている課題は?
・他のWGと連携したい事や、WG同士が横連携することで広がる未来の可能性は?
その結果、大きく分けて4つの意見があがりました。
- WGの課題
・子どもや環境といった共通のテーマを設定し、WG間で連携し実行力を高める
・議論は行われるものの、実際に事業として形になることが少ない
・WGのメンバーが頻繁に入れ替わることで、プロジェクトの進行が遅れる
・他WGの活動を知る機会が少なく、今後も横断的な交流の場が必要
- 竹芝を訪れる目的の明確化
・イベントが目的なのか、竹芝が好きで来るのかが不明
・文化芸術推進WGとスマートシティWGが連携し、音楽やデジタルアートを活用したイベントを定期的に実施し、竹芝のイメージを定着させる
- 島とのつながりを強化
・小笠原諸島付近の鯨の大きさを歩行者デッキで視覚的に表現
・島への船旅を身近に感じさせ竹芝と島を親しみやすくする
- 竹芝をPR
・各企業のSNS等を活用して、竹芝をバズらせることで認知度を向上する
【マグネットテーブル】
ワールドカフェを踏まえ、参加者一人ひとりがやりたいことやアイデアを発表しました。全てはご紹介しきれないのですが、以下のようなアイデアが発表されました。
・島との交流を深めるアイデア:「島に行きたい」という個人的な願望から、竹芝を拠点にして島々とつながるイベントやプロジェクトを企画。地域住民や就業者が島の魅力を発信し、観光や文化交流を促進。
・竹芝を活気づける「居場所づくり」:人々が集まりつながりを育むコミュニティや居場所をつくり、新しいアイデアの創出の場へ。
・技術と未来都市づくり:「泳げる竹芝」や「自動運転車が走る竹芝」といった、規制緩和により新たな挑戦ができるまちを目指す。先端技術を導入することで、竹芝をイノベーションの中心地に。
・アートと文化に関連するアイデア:島と音楽をテーマに船上コンサートを開催したり、自由な研究や文化的実験を行う「竹芝自由研究」の場を提供。竹芝がアートや文化の発信地として認知される。デジタル技術を活用したアートを展開し、インタラクティブな新しい体験を提供。
・竹芝の認知度向上:SNSやメディアを活用して竹芝をバズらせ、竹芝の魅力を広く発信し、認知度を向上。竹芝全体を使った「リアル脱出ゲーム」のような新しい観光コンテンツの開発。
・スポーツイベントを通じてもっと魅力的な場所に:ストリートバスケやランニングを実施することで、人々が集まり地域に新しい活気を生み出す。
【ブレーンストーミング】
アイデアを実現に向け、同じ思いをもった方々とグループを組みブレーンストーミングを実施し、各チーム10案アイディアを出したのち3つを発表しました。
チームA:竹芝を「自由研究」の場に
竹芝を特別な場所にするためのユニークなイベントや取り組みを提案
- 竹芝の日を制定して「サボる」
企業が一斉に休みを取り、竹芝で自由な活動を楽しむ日を設ける - 船を使って異世界へ行く
現実逃避の手段として、船で異世界に行くというコンセプト - 島でのワーケーション
島でワーケーションを行うことで、仕事をしながら島の魅力を体験
チームB::島との交流を深める
島を軸に、交流や体験を通じて竹芝とのつながりを強化
- 島の町村長に会う、飲む
島嶼会館で、普段は会えない町村長たちと飲みながら交流する - 船上ライブ
島や竹芝の魅力を引き出すライブイベントを提案 - 仕事として島に行く
単なる観光ではなく、仕事で島を訪れることで働きながら島の魅力を体験
チームC:エンターテインメントで竹芝を盛り上げる
エンタメを中心に、竹芝のエリア全体を舞台にしたイベントを提案
- 竹芝ラン&サウナイベント
地域の人々と一緒に、竹芝をランニングしサウナを楽しむスポーツイベントを開催 - 竹芝ジャック
竹芝エリアをアートでジャックし、一日中音楽やパフォーマンスを楽しむ - 天下一武道会(力自慢)
竹芝で一番強い人を決める大会を実施。腕相撲や麻雀など、様々な競技で競う
チームD:島の文化を取り入れた祭りを開催
島の文化や島のアーティストによる竹芝での祭りを企画
- 島のアーティストを呼ぶ
島のアーティストや地元の特産品を楽しみながら、竹芝と島をつなぐ交流を深める - 島酒の飲み比べ
島の特産の酒を集めた飲み比べイベントを実施し、島の文化体験 - 竹芝客船ターミナル待合所を活用したイベント
客船ターミナルで、島のアーティストを招いたライブを開催
チームE:Z世代をターゲットにバズる
若者(Z世代)を取り込んで竹芝をバズらせるコンテンツ提案
- 屋外サウナ
サウナを屋外に設置し、Z世代が楽しめるスポットとしてバズる - まめしばコラボ動画
竹芝をもじり「まめしば」キャラクターとコラボした動画でバズる - #竹芝界隈でバズる
#○○界隈に便乗し、劇団四季、釣り、ダイビングなどで竹芝がバズる
○総評
(一社)竹芝エリアマネジメント渡邉事務局長より今回のワークショップの総評を行いました。
「WGの枠を超えて参加者同士が交流することで、竹芝のさらなる発展に向けたアイデアが提案されました。多くのアイデア実現に向けて、WG間の連携を強化し、竹芝Marine-Gateway Minato協議会の活動を推進して参ります。竹芝エリアの魅力が一層高まることを期待します。」